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「秘密」の第一部と第二部をご紹介したので、第三部も紹介しておきます。引用元の本の説明では、これに関わる出来事は、ヨハネ・パウロ二世に関わるものであり、すべて過去のものである、と注釈されています。その注釈には少々無理があるような気がしないでもありませんが・・・。
「秘密」の第三部
イエス、マリア、ヨセフ、
ファティマのコーワ・ダ・イリアにおいて、一九一七年七月十三日に明らかにされた秘密の第三部。
レイリアの司教と聖母マリアを通してお命じになる神への従順の行為としてペンを執ります。
すでに述べたあの二つの啓示のあと、わたしたちは、マリアの左側の少し高い所に、火の剣を左手に持った一人の天使を見ました。この剣は、まるで世界を火で焼き尽くさんばかりに、火花を散らして光り輝いていました。しかしその炎は、マリアが天使に向かって差し伸べておられた右手から発する輝かしい光に触れると消えるのでした。天使は、右手で地を指しながら大声で叫びました。「悔い改め、悔い改め、悔い改め」。それからわたしたちには、はかりしれない光―それは神です―の中に、「何か鏡の前を人が通り過ぎるときにその鏡に映って見えるような感じで」白い衣をまとった一人の司教が見えました。「それは教皇だという感じでした」。そのほかに幾人もの司教と司祭、修道士と修道女が、険しい山を登っていました。その頂上には、樹皮のついたコルクの木のような粗末な丸太の大十字架が立っていました。教皇は、そこに到着なさる前に、半ば廃虚と化した大きな町を、苦痛と悲しみにあえぎながら震える足取りでお通りになり、通りすがりに出会う死者の魂のために祈っておられました。それから教皇は山の頂上に到着し、大十字架のもとにひざまずいてひれ伏されたとき、一団の兵士たちによって殺されました。彼らは教皇に向かって何発もの銃弾を発射し、矢を放ちました。同様に、他の司教、司祭、修道士、修道女、さらにさまざまな地位や立場にある多くの信徒たちが、次々に殺されていきました。十字架の両腕の下には二人の天使がいて、おのおの手にしか水晶の聖水入れに殉教者たちの血を集め、神に向かって歩んでくる霊魂にそれを注ぐのでした。トゥイにて 一九四四年一月三日
『ファティマ 第三の秘密』(教皇庁教理省 カトリック中央協議会 2001年発行)