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メシアニックジュー関連資料(日本語)

エルサレム旧市街のカトリック書店内で働いておられた神父さまにメシアニックジュー関連の本がありますかと聞くと、「ここにはないけれど、この先のクライストチャーチ近くの書店にならあるかもしれない」とのことでした。カトリック教会内ではメシアニックジューへの関心がほとんどないということを如実に示しているように思いました。

クライストチャーチ近くのプロテスタント系キリスト教書店に行って同じことを聞くと「ありません」とのことでしたが、年末前後にハーザーに寄稿された塚平牧師の本 “God’s Tsunami – Understanding Israel and End-time Prophecy” という本があったので買い求めました。塚平牧師は日系アメリカ人で奥さんがメシアニックジューです。夫婦でアメリカからイスラエルに移住し、ハイファのカルメル山にメシアニックジューのための集会所(教会)を立ち上げました。彼の本はすでに20カ国語に翻訳されています。

エルサレム新市街を散策中、メシアニックジューの本をたくさん置いてあるキリスト教書店を偶然、見つけました。メシアニックジューに関心を持つクリスチャン向けの入門書がないか店主に聞くと、David Stern という人の “Restoring the Jewishness of the Gospel – A Message for Christians” をすすめられたので早速購入しました。さらに、デイビッド司教代理が紹介してくださった四人のメシアニックジューのリストを見せ、この人たちの本がないかどうか聞くと、たくさんあるとのことでしたので、店主おすすめの一冊を購入しました。それは、Daniel Juster という人の書いた “Jewish Roots – Understanding Your Jewish Faith” (2013年発行)という本でした。

帰国して調べたところ、私が購入したメシアニックジューの本はいずれも翻訳されてマルコーシュ・パブリケーションから邦訳が出ていることがわかりました。それは次のとおりです。
1 『福音とユダヤ性の回復』(デイビット・スターン著 横山隆監訳 1995年)
2 『メシアニック・ジュダイズム―基礎と視点』(ダニエル・ジャスター著 行澤一人監訳 2004年

ただし、2の本の原著は1995年発行の Jewish Roots – A Foundation of Biblical Theology で、私が買ってきた2013年発行の本の旧版ということになります。メシアニックジューーの神学は1967年からスタートしていますので、まだまだ未熟です。カトリックよりも、プロテスタントの支援を受けて神学を発展させているようです。たとえば、次のようなことが書いてあります。

1 私たちはユダヤ人であるが、聖書的な新約的ユダヤ人であって、ラビ的ユダヤ人ではないということを、いくら強く言っても言い過ぎることはないのだ。

2 すべてのユダヤ的風習は、私たちの信仰と聖霊の導きによって再評価されなければならない。そのとき、このように問うことが必要だろう。「このような風習は、過去のメシアニックジューたち(使徒や初代教会の信徒たち)も採用したであろうか?」。もしこの答えが「ノー」であるとすれば、私たちはそれを止めた方がよいだろう。私たちはシナゴーグのまねをすることが目的ではないからだ。

ユダヤ教信徒は三位一体を信じていませんが、メシアニックジューは三位一体を信じるようになりました(注:この説明は単純化したもので、厳密に言うと正確ではありません)。もともと信じていなかったのに信じるようになったわけですから、それなりの苦労があったはずですし、その理解も年々進化しているようです。よって、メシアニックジューの書いた本は改訂版が出るごとに内容が大きく修正されたり、副題が変更されたりしているようです。

最後に、デイビッド司教代理が話しておられた、ユダヤ人のカルメル会司祭については、新潮クレスト・ブックスから『通訳ダニエル・シュタイン 上下』というタイトルの本が2009年に発行されています。

「ユダヤ人であることを隠してゲシュタポでナチスの通訳を務め、ゲットーのユダヤ人を脱出させたダニエル・シュタインは、逃亡中に寄寓した女子修道院でカトリックの洗礼を受ける。神父となってイスラエルに渡り、宗派を超えた宗教を目指して教会をつくったが、ユダヤ人からカトリック側からそしてイスラムからの、彼への風当たりは厳しかった・・・・・すべての人に惜しみない愛情を注ぎ、弱者のために駆け回り、命を賭けて寛容と共存の理想のために闘った一生。」と裏表紙に書いてありました。この長編小説はフィクションとは言え、実在のユダヤ人カトリック神父をモデルにした、ノンフィクションに近い内容のものです。著者はロシアの人気作家リュドミラ・ウリツカヤで、ボリシャヤ・クニーガ賞とアレクサンドル・メーニ賞を受賞していますので、きっと面白い本だと思います。私はアマゾンで中古本を安く買いました。