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時のしるしを読む

“Prophetic Intercession(預言的執り成し)”(シリル・ジョン著)第4章の紹介

インドのカトリック・カリスマ刷新の指導者シリル・ジョン氏(現在、カトリック・カリスマ刷新国際コムニオ奉仕会のアジア代表メンバーの一人)は、2010年代に日本の大会で初めて預言的執り成しを教えてくださいました。その著書の前半を拙訳でご紹介します。今回は第4章です。

イエスは戒められました。「偽善者よ、このように空や地の模様を見分けることは知っているのに、どうして今の時を見分けることを知らないのか」(ルカ12・56)。もう一つの戒めは、「目を覚まして祈っていなさい」(マタイ26・41)でした。主は、時のしるしを読めるようになりなさいと言っておられるのです。私たちは石垣を修復し、破れ口に立つよう招かれています。「この地を滅ぼすことがないように、わたしは、わが前に石垣を築き、石垣の破れ口に立つ者を彼らの中から探し求めたが、見いだすことができなかった」(エゼキエル22・30)。でも、もし私たちが用心深くなかったなら、主が啓示しておられることを見る目と聞く耳とがなかったなら、どのようにすればそれができるというのでしょうか? 私たちの主人のこれらの言葉に注目し、「時のしるし」に注意し、その読み方に従って私たちの祈りを調整するように努めるべき時がとっくに来ています。

今日、キリスト者の間で他者のために祈る熱意が高まっているのは明るい材料です。私たちが忘れているように見えるのは、イエスの「目を覚まして祈っていなさい」という有名な戒めには、二つの重要なことが含まれていることです。この戒めの、目を覚ましていなさい、効果的に祈ることができるよう寝ずに番をしていなさい、という前半部分はあまり注目されていないのです。インド議会の警備は「見張り・監視団」によって実施されています。注意深くしていなければ、そのように非常に機密を要する場所の安全は確保できません。万一、警備要員が注意深くすることも寝ずの番をすることもなく、その場所をただ表面的に監視していたのであれば、彼らはその義務の半分でさえも果たしていなかったことになります。「目を覚まして感謝を込め、ひたすら祈りなさい」(コロサイ4・2)。「どのような時にも、〝霊〟に助けられて祈り、願い求め、すべての聖なる者たちのために、絶えず目を覚まして根気よく祈り続けなさい」(エフェソ6・18)。

近年、疫病と、それによって日常の生活や健康や発展を阻害されるような被害が世界中で報告されるようになっています。それは、SARS、ジカ熱、エボラ、豚フル、デング熱、チクングンヤ熱その他です。2014年はエボラの流行がこれまでになく拡大しました。2015年はインドでデング熱が記録を塗り替えるほどに流行し、百万人近い患者と220人の死者が報告されました。インドにおけるH1N1型インフルエンザの世界的流行株は、2012年以来の蔓延を引き起こし、39,000人の患者と2,500人の死者が2015年に報告されました。2018年5月から6月にかけてインドのケレラ州ではニパウイルス脳炎の発生により警戒注意報が出されました。これらの疫病は、世界規模で健康上の安全を深刻に脅かすものとなっており、医療関係者自身をも危険にさらしています。

2018年6月、ケレラ州で、命取りになるニパウイルスの脅威が最高潮にあったとき、私はたまたまそこにいました。まさにそのウイルスで最も影響を受けていた地域で私は執り成しの黙想会をすることになっていたからです。州と教会当局からすべての公的な集会を禁止する命令が出ていたため、140名が登録していたその黙想会は中止せざるを得ませんでした。その後、その州の奉仕チームは、カラマッセリーのエマウスにある彼らの本部で6月9日に、その疫病対応のために一日中、執り成すことを決めました。私は彼らと共に祈るよう要請を受けました。私たちはニパウイルスだけでなく、来る年も来る年もその州を襲い、パニックや死や災難をもたらしている他のウイルスに対しても祈り始めました。インドの他の州に比べると、ケレラ州はずっと衛生的で優れた医療施設を持っています。それでもそれらの疫病は毎年その州で起こっているのです。

私たちが祈りに深く入っていくと、主の啓示がありました。毎年モンスーンの季節に必ず疫病がその州の人々を苦しめているのは、サタン教会と黒ミサがその地域で広がり始めた頃からであると。私たちは霊的な戦いに導かれ、その州の邪悪な権力とサタン崇拝の影響とを叱りつけ、縁を切り、縛らなくてはなりませんでした。2017年、ケレラ州政府は、若者によるその両親と女兄弟を含む5人の家族の殺人事件を受けて、州内でのサタン崇拝に対して警察の捜査を命じていたことが分かりました。後に、その殺人事件は悪魔崇拝の一環であることが分かりました。捜査の結果分かったのですが、そのサタン教会には裕福な人々がメンバーとして加わっており、彼らはケレラ州のいくつかの都市と町で黒ミサに参加していました。もし緊張感を持っていなかったなら、私たちは疫病に対して単に祈るだけで終わり、問題の根本的原因を探ってそのために祈ることもしていなかったことでしょう。

主はエジプトに9つの疫病を許されました。ファラオが、心が「頑な」になり、神の計画を受け入れて協力することを拒否したからです。神が折れ、疫病が終わったのは、モーセの執り成しを通してでした。時が経つにつれ、私たちは増大する物質主義、背徳、神からの集団的な離反を見ています。「わたしが天を閉じ、雨が降らなくなるとき、あるいはわたしがいなごに大地を食い荒らすよう命じるとき、あるいはわたしの民に疫病を送り込むとき、もしわたしの名をもって呼ばれているわたしの民が、ひざまずいて祈り、わたしの顔を求め、悪の道を捨てて立ち帰るなら、わたしは天から耳を傾け、罪を赦し、彼らの大地をいやす」(歴代誌下7・13~14)。

2015年5月、アイルランド司教会議の正義と平和協議会長ジョン・マッカーヴェイ司教は、アイルランド議会において、外務と貿易の共同委員会の前で世界のキリスト者への迫害についてプレゼンをしました。司教によれば、統計が示しているのは、世界におけるキリスト者への迫害の状況は、ほとんどの人々の理解をはるかに超えて恐ろしいものであるということです。司教は、「少なくとも毎年、10万人のキリスト者がその信仰のゆえに殺されています。それは一日当たり273人、一時間当たり11人に相当し、これには、広範囲で拷問されたり、投獄されたり、追放されたり、脅されたり、除外されたり、襲われたり、差別されたりしている人々は含まれていません」。司教は、これは前例がないほどの状況であるにもかかわらず、それに対する抗議があまりにも少ないことに衝撃を受けていると指摘しています。入手可能な最新データによれば、世界のおよそ50カ国で約二億一千五百万人のキリスト者が高いレベル、非常に高いレベル、極端なレベルの迫害を信仰のゆえに受けているそうです。これが意味するのは、12人に1人のキリスト者は、キリスト教が「不法であるか禁止されているか罰せられている」ところに住んでいる、ということです。近世に入って、私たちの国インドでは、似た傾向が増大し続けています。インドでのキリスト者の集会や施設への襲撃は2016年の348件から2017年には736件に増大しています。インドは、宗教的に不寛容な国としてワースト11位にまで悪化しています。インドの7つの州は、主としてキリスト教への改宗を禁止する反改宗法を成立させています。

私がかなり気になっているのは、最近、メディアが教会の聖職者たちのスキャンダルを必要以上に取り上げていることです。最近の動向が一般大衆からもマスコミからも多くの注目を浴びているのは事実です。なぜなら、まさに群れを霊的に世話するために聖別された者たち自身が、その群れを虐待していることがわかっているからです。多くの虐待が子どもや若者の中から報告されているのはそれ以上に問題です。教会に反対する勢力は教会を攻撃するためにこのことを利用しています。明らかに、このことのゆえに教会を攻撃してきた人々は、何千人もの司祭、修道者、信徒が教会と人類に対して自己を忘れて奉仕してきた事実を忘れています。

ある人の最近の発言ですが、ある国々では、司祭たちは日曜日に何を説教するかについてよりも、話を聞いてくれる人がはたしているかどうかについて心配するそうです。世界中の多くの国々では、宗教心と教会への参加とが確実に減少傾向にあることを私たちは目撃しています。世界の他の地域には増大傾向にある国々があることも確かなのですが。伝統的なキリスト教国の中にはもはや自分たちを「キリスト教国」と呼べなくなっている国々があります。信仰を告白する人々の割合が基準点を下回るようになってしまったからです。この減少傾向は主として青年層で顕著です。世俗主義、物質主義、自己中心主義、オカルト習慣などは、その原因であるとされています。教会指導者の間には一種の悲壮感、失望感があります。ここで再度、疑問となるのは、この問題にどう立ち向かうかです。この状況下で主が語っておられるのを私たちは感じているでしょうか。「主よ、あなたの道をわたしに示し あなたに従う道を教えてください。あなたのまことにわたしを導いてください。教えてください あなたはわたしを救ってくださる神。絶えることなくあなたに望みをおいています」(詩編25・4~5)。

他の人々のために祈る時、人々は「破れ目に立つ」という表現を使います。でも多くの人々はその表現の意味も、それが執り成しとどのような関係があるのか理解していません。「interceed(執り成す)」という言葉は、ラテン語で「~の間(between)」を意味する“inter”と、「行く(go)」を意味する“ced”が語源です。ですから文字通り、「interceed(執り成す)」という言葉は、「~の間に入る(go in between)」という意味です。執り成すことは、二つの側の間に立つこと、つまり、一方のために他方の前で懇願することです。「お前たちは、主の日の戦いに耐えるために、城壁の破れ口に上ろうとせず、イスラエルの家を守る石垣を築こうともしない」(エゼ13・5)。「それゆえ、わたしは多くの人を彼の取り分とし 彼は戦利品としておびただしい人を受ける。彼が自らをなげうち、死んで 罪人のひとりに数えられたからだ。多くの人の過ちを担い 背いた者のために執り成しをしたのは この人であった」(イザヤ53・12)。

私たちを取り囲む政治的、社会的、道徳的環境は日毎に悪化しており、いつまでも椅子にふんぞり返って、あてどなく高みの見物をする余裕は私たちにはありません。政情不安、横行する汚職、人権とマイノリティーの権利の蹂躪、何百万人もの人々の非人間的貧困、何千もの胎児の虐殺、その他は、人類に深刻な悪影響を及ぼす事柄です。私たちは時のしるしを読む者になる必要があります。聞いたこともないような出来事も周りにたくさん起こっています。13億人の人口を持つ中国は、2030年までに世界最大のキリスト教国になるだろうと言われています。アメリカの国務省が発表した報告書によれば、北朝鮮のキリスト教人口は2012年から2017年の間に5倍に増えたそうです。今、北朝鮮には40万人のキリスト者がいると見積もられています。神がなさることは、人間が頭で想像することや理解することと非常に異なります。聖霊は思うままに動いておられます。私たちは人間として、時のしるしを通して聖霊の動きを読む必要があります。「その声に、あなたの見張りは声をあげ 皆共に、喜び歌う。彼らは目の当たりに見る 主がシオンに帰られるのを。歓声をあげ、共に喜び歌え、エルサレムの廃虚よ。主はその民を慰め、エルサレムを贖われた」(イザヤ52・8~9)。

Prophetic Intercession

拙訳(試訳)

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Jacky2022年3月13日 7:01 AM /

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