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「アンバウンド」の教え 

アメリカで始まったUNBOUND(アンバウンド)という解放のミニストリー(創始者はニール・ロザノ氏)についてご紹介します。日本では東京の東久留米のプロテスタント教会でアンバウンド東京大会が数回開催され(直近では2019年6月)、そこで、アメリカから派遣されてきた数名の講師によるミニストリーが行われました。このミニストリーを理解するために、まず倫理神学の基本的な教えを理解しておく必要があります。

<倫理神学の教え>

人は「悪霊にとりつかれている状態」から「悪魔払い」を通して解放される。倫理神学ではそれは「盛儀祓魔式」とも呼ばれる。

人は「悪霊に圧迫されている状態」から「解放の祈り」を通して解放される。倫理神学ではそれは「略式の私的な祓魔」とも呼ばれる。

「悪霊に圧迫されている状態」の場合、「解放の祈り」をすることは、すべての信者に許されている。

<アンバウンドの教え>

それでは、ニール・ロザノ氏によるUNBOUND(アンバウンド)の教えの基本を以下のとおりご紹介します。

すべての人々は「悪霊に圧迫されている状態」にあり、「解放の祈り」が必要である。

ほとんどのクリスチャンには、霊的な偽りに起因する隠れた罪、衝動、恐れ等があるが、彼らは悪霊からの解放が必要だと考えたことすらない。

でも、悪魔払いを必要としていないクリスチャンでも、「解放の祈り」は必要である。多くのクリスチャンは、自分の生活の中でキリストに委ねていない特定の部分があると認めている。これらの領域については、悪霊は今も影響を及ぼして人々を縛ろうとしている。

悪霊は、開いている扉を通して生活の中に影響を与えようとする。それはしばしば子供時代に自分たちあるいは他の人々に開けられたもの。サタンの偽り、まやかしがこれらの扉を通して入り込み、神の御国の祝福に近づこうとする私たちに制限を加えてしまう。

悪霊の縛りから私たちを解放する五つの霊的鍵を用いることによって、私たちは悪霊が影響を与えている扉を閉じることができる。

同時に、キリストが私たちを自由にし、祝福を与えようとする扉を開けることができる。

<解放のための五つの霊的鍵>

  1. 悔い改めと信仰
  2. 赦し
  3. 退ける(罪を口に出して告白する)
  4. 御名の権威
  5. 父なる神の祝福

これらの鍵は、キリストによって約束されている豊かな人生への扉を開き、悪霊が近づこうとする入り口を閉じる。

<サタンはあなたの人生に計画を持っている>

キリストにあって神の息子、娘とされた私たちを、豊かに満たされた歩みから引き離そうとする、サタンの偽りの計画がある。

私たちの本当の敵は、この暗闇の世界に働く力で、私たちの考えに働いて、私たちを欺く。

<悔い改め>

「自分に罪がないと言うなら、自らを欺いており、真理はわたしたちの内にありません。自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます」(一ヨハネ1・8-9)

<赦しの宣言>

ほとんどすべての人は、赦す必要のある人を心に持っている。赦す必要のある人がいることに気づいていない場合がある。痛みを覚えたら、「イエスの名によって、私は_____をした____を赦します」と赦しを宣言する。

<私たちの言葉には力がある>

神の言葉には、神が言われたことを実現する偉大な創造的な力あると聖書は教えている(フィオ神父)。

例:「癒されよ!」、「ラザロ、出てきなさい!」、「静まれ!」、「起きて歩け!」

私たちが「イエスの名によって、赦し、断ち切ります」と言う時、この言葉には、そこに示されていることを生じさせる力がある。

<神と悪霊の能力の違い>

悪霊は私たちの思いを読み取ることができない。「わたしはこれを退けます、あれを退けます」と考えるだけでは不十分。

これらの言葉を聞くと、悪霊の力は破壊され、打ち負かされる。私たちが声に出して神の言葉の真理を言うなら、要塞を打ち破ることができる。

ただし、悪霊は耳がいいので、大声で叫ぶ必要はない。

<退ける>

「主イエス様、私は私の人生をあなたに明け渡します。あなたに信頼します。イエスの名によって、私は悪魔と悪魔のしわざ、虚しい約束を退けます。イエスの名によって、私は自分中心、プライド、肉欲、欲深さを退けます。イエス様、私に敵に対する勝利を与えてくださってありがとうございます。私はもう恐れません。」

<御名の権威の行使>

「イエスの名によって、私は断ち切り(注:退けること)を宣言したあらゆる悪霊の力を砕く。今、霊どもが出て行くように命じる。」

もし特別に弱さを感じている領域があれば、「私は(具体的に挙げる。自己中心、強欲・・・・・)の力を打ち砕く。今、ここから出て行け。」

イエスが御自身の力をあなたを通して現されることに留意。

<勤務中の警官と非番の警官>

警官は、たとえその人が老人であっても、笛一つで通行中の車に指示を出すことができる。それはその警官の背後に、その権威を支える国家権力があるから。でも、非番の警官は、そのような権威がない。私たちがイエスの権威を行使しないのであれば、非番の警官と同じ。

<イエスの名によって祝福を受ける>

私たちがイエスのうちに自分のアイデンティティーを見つけるならば、イエスが人間の形を取られた時に御父から受けたものと同じ祝福を受ける。あなたが願う以上に神はあなたを祝福したいと願っておられる。

ヤベツはイスラエルの神に呼ばわって言った。「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださいますように。御手が私とともにあり、わざわいから遠ざけて私が苦しむことのないようにしてくださいますように。」そして神は彼の願ったことをかなえられた。
(歴代誌上4・10)

参考文献:『悪霊の影響からの解放 「アンバウンド」実践ガイド』(ニール・ロザーノ著、小熊晴代監訳、高浜武則訳 2021年3月 カリスプレス発行) 現在、いつくしみセンターWebショップ で購入可能

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